どこで誰が、どんな企画をすれば?
あるいは、製造工場でどんなオフザケが行われたら ?
こんな商品が生まれてくるのか。
100円均一で売られている珍品だけを集めた本。
一つ一つの商品につけられた内海 氏のキャプションが秀逸である。
たとえば...
...いうまでもなく100均は適当である。精度に頓着しない。
半端を恐れない。その悠然かつのんきな生き方から学ぶことは多い。
適当を否定し完全さを求めるあまり、
われわれはゆとりと自由を失ってきたのではないだろうか。適当を受け入れよう。
...とこんな感じ。
まったくその通りであり、
世の中もっと楽しもうよと思える楽しい本だけれど、
同時にふと考えると恐ろしくもある一冊である。
資本主義や大衆文化のもつ大量消費、非人間性、陳腐さ、空虚さをも表現したのがウォーホールのポップアートであるならば、
そんな資本主義・流通機構の行き着いた先に生み出されたものがこの本に収められた珍品(商品)たちであり、
それはまさしくアート呼ぶにふさわしい存在だとオイラは考えるからだ。
この商品を笑うことはすなわち、
自分たちの消費生活を笑うことに他ならない、から。
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