「戦争SFの最高峰登場!」という帯の文句に惹かれて買ったこの本、ん〜。
確かに魅力的な主人公ではあります。
でも、かわいそうなんです、この艦隊の司令官。
とつぜん100年の冷凍冬眠から目覚め、傷むカラダを庇いつつも、委譲された指揮権をまっとうします。いつの間にか英雄に祭り上げられていた自分の偶像と戦い、とうの昔に死んでしまった仲間や家族のことを思い、孤独感に苛まれます。未熟で、でも主張することは忘れない指揮官や兵達を抱え、政治家からの圧力をかわしつつ、圧倒的な危機的状況を打開しなければならない。問題や謎が次々と襲いかかります。ストレスでハゲになりそう、ふ〜。
あとがきにもありますが、山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」を、けなげに実践する理想のリーダー。つかれた顔を部下に見せぬよう気遣いながら、怒鳴りたくなる心境をいつもグッと押さえて、部下を導き、鼓舞します。
日頃、職場のトップからは指揮官たるモノ、常にそうあれ↑と言われている身としては、主人公がガンバルほどイタイタシクて観てられません。
とはいえ、この本、本国アメリカでは結構売れ、評価も高いそうです。日本では現在三巻まで発売されてますが、まだ話は続いているんだそうな、連続TVドラマとかになるんだろうか。
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